肥満を警戒しなければならにのは、大人に限った話では
ありません。
日本の子供たちの間でも、肥満は激増しているのです。
1980年代から子供の脂肪摂取量は適性範囲の30%を超え、
その値は今も増え続けています。
それどころか、幼稚園児の数%に肥満が認められるという研究結果さえ
報告されているのです。
日本人とアメリカ人を比較した場合、30歳以上の人では
中性脂肪値、コレステロール値ともにアメリカ人の方が
高くなっています。しかし30歳未満の人に限定してみると
どちらの値も日本人の方が高くなっているという現象が起こっています。
そして最近では、専門家の間では日本人の0~20歳代の人の
大動脈や肝動脈には、動脈硬化が広がっているという見方が
あります。
このままでは、近い将来、若い世代の虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)が
急増することが考えられます。
肉食中心の料理メニューがだんだんと増えるに従って子供のからだは
大きくなりましたが、動物性脂肪摂取量も大幅に増加してきました。
核家族化が進んだハンバーグ等の子供の好きな料理がメインになったことも
要因の一つとされています。
ファーストフードの間食、コンビニのジュースやスナック菓子、夜食。
朝食を取らないで通学、といった子供が増え、栄養面での問題だけで
なく不規則な食生活も肥満の原因となってきています。
食事だけではなく、外での遊びが減ってきたこと、歩いて
移動することが減った等の運動不足も起こっています。
早い時期に親が率先して行動して、食生活を改善させて
適度な運動をするように働きかけて、生活習慣全体を立て直すことが
大切です。