現在では、法律によって企業における社員の健康診断の
受診が義務付けられているため、毎年定期的に健康診断を
受ける人が増えてきています。
ただ、検査結果表をちゃんと確認する人は少ないのが実状です。
しかし、血液検査だけでも必ずチェックすることをお勧めします。
血液検査の中に「HbA1c」という項目が必ずあります。
これはヘモグロビンA1cという言葉の略で、血糖状態を知る上で
非常に重要な数値です。
ヘモグロビン(Hb)は血液の赤血球に含まれているタンパク質の一種で、
酸素を全身に送る役目を果たしています。
また、血液中のブドウ糖と結合する性質を持っており、
その一部がヘモグロビンA1cと呼ばれています。
血液の中に余分のブドウ糖が増え、高血糖状態が長く続くと
ヘモグロビンとブドウ糖はどんどん結合していきます。
つまり、HbA1cの数値が高ければ高いほど、たくさんの余分なブドウ糖が
血液中に存在していることを意味します。
通常、健常人のHbA1cの数値は5.8%以下になっています。
それ以上の数値である場合は、高血糖状態が長く続いていた、
ということになります。この数値が8%を超えると危険水域と言えます。
高血糖は糖尿病であることが多く、糖尿病は腎臓疾患や神経疾患に
つながります。また、動脈硬化に進むことが多いことから、
心筋梗塞や脳梗塞を招くことも指摘されています。
健康診断の結果は必ず確認することが大切です。