2010年、日本の大学教授が従来の植物より20倍以上の石油生産力をもつ藻がある事を発表しました。
これにより日本は将来石油産油国として生まれ変わる可能性が出たのです。
この藻は、深さ1メートル、広さ1ヘクタール分のプールでもし培養した場合、
約1年で1トンの石油が取れると計算上、予測されています。
この為、もしこれを日本の1年における石油輸入量を作るのであれば、
約2万ヘクタール分の土地があれば作れるのです。
日本の放棄地、休耕地はトータルで7万5千ヘクタールあるとされており、
全てを使用すれば、日本の需要分だけでなく、海外に石油を輸出することが出来るようになります。
そして藻の発見者である教授は、実用化に向け、大手自動車企業と協力して、
その藻で作られた石油を混合したガソリンで車を動かす実験を行い、
成功しました。そして現在は、東日本大震災に伴い、教授の出身地である
仙台に深刻な被害が出たことから、今後この藻を通し、震災復興に向けての
取り組みを行おうと計画しています。
この事から、この藻には日本の震災復興と需給バランスを大きく傾ける
要素を秘めています。故に今後の展開が大きく期待されています。
しかしこの研究において日本における課題があり、それは特許の申請です。
日本の研究施設は海外と比べ、充実してなく、また資金も海外と比べ
圧倒的に少ないのが現状です。
その為、海外から多くの協力を要請する内容が多くあり、しかしあまりにも
優れた藻であることから、特許を日本ではなく、海外に取られれば、逆に立場が
悪くなります。故に今後、日本が石油におけるリードを作る為には何よりも
国内における施設強化がより重要になっています。