最近では歌が上手になりたいと思う人が増え、ボイストレーニングと
いう方法が知られるようになってきました。
ここでレッスンしてカラオケの上達をと考えている人も
いると思いますが、ボイストレーニングを受けたら
歌が上手になる訳ではありません。
ボイストレーニングとは、文字通り声をトレーニングする授業です。
声の出し方を、腹式呼吸でどこまでまっすぐきちんと出せるかを
コントロールする方法を教えてくれるのです。
歌の音程が良くなるかならないかは別の問題です。
確かに細々とした声よりは一本太い声が出るようになれば、
音程も保ち易くなります、出にくかった低音や高音もはっきりと
出るようになるので、聞き手にとっては歌が上達したように聞こえるのです。
これは歌う際に一番大切なことで、カラオケによって平坦な歌い方を
覚えてしまった声帯には、腹式呼吸で息の力で声を前に出すという
発声法はかなりきついものです。
しかし一度マスターしてしまうと、喉に力を入れなくても
息と腹筋で声帯を上手にコントロールできるようになり、
どんな音程でも表現力溢れた幅のある声が出せるようになります。
歌唱力を上達させる為には、ボイストレーニングを受けた後、
その声で音程を取れるようにさらに練習することが重要なのです。
声帯も筋肉で出来ています、毎日レッスンすることによって
鍛えられるし、使わなければ萎えていきます。
天下の大歌手故美空ひばりさんも、楽曲の中でたった一音納得の
いかない音程を出しただけで落ち込んでいたという話もあります。
歌唱力上達の為には他力本願ではなく、ひたすら努力あるのみなのです。