最近、スーパーマーケット等のレジで「小銭は20枚までの使用をお願いします」
といったメッセージを見かけることが多くなりました。
確かに、混雑時に何十枚も小銭を出して会計するのは、お店にはもちろん、
後ろに並んでいる方に対しても迷惑になりかねません。
しかし、この「20枚」という枚数には、なにか理由があるのでしょうか?
むしろ限度10枚にした方が、数えやすくて楽なのではないでしょうか?
その理由は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に書かれています。
同法第7条には「貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。」とあります。
貨幣とは硬貨の正式な言い方です。(ちなみに紙幣は『銀行券』です)
つまり、硬貨は「額面の20倍までに限って」法的に通用するという条文から、
レジでの使用は「20枚まで」とされているのです。
たとえ30枚、40枚と大量の小銭を出したとしても、お店側はこの法律を根拠に
「20枚まで」とお断りができるのです。
ちなみに紙幣は、「額面の20倍」の規定から除外されていますので、
何百枚でも好きなだけ用いることができます。
世の中には、なぜか財布の中に小銭ばかりが貯まってしまうと
いう方がいるようです。
その方々は、財布の中に大量の小銭があると枚数を数えづらく、
また紙幣を使ってしまい、お釣りを小銭でもらってしまうという
悪循環に陥っているようです。
もしスーパー等で小銭を一気に使ってしまうおうと考えている場合は、
一度に「20枚」までにしておくのが無難です。