水深6500メートルまで潜れる海洋研究開発機構の
有人潜水調査船「しんかい6500」が2013年1月5日から、
約1年間にわたる世界一周航海に挑むという記事がありました。
私は最初見出しを見た時、ジュールベルヌの「海底2万里」の
ように潜水艦がずっと潜ったまま航海を続け、世界を1周するのかと
思っていましたが、どうもそのイメージとは違うようでした。
”しんかい”は母船”よこすか”に搭載されて航行し、調査海域に
到着するとそこで母船を離れて深海に潜り、調査が終わると
再び母船に搭載されて航行を続けて世界一周するということのようです。
まあ考えてみれば当たり前ですが、見出しだけ見たらそう思いたくもなります。
”しんかい6500”は1989年に完成し、比較的近海の調査が
中心でしたが久し振りの遠洋での調査ということです。
今回の航海はまず南インド洋、それから南アフリカ沖、ブラジル沖、南米大陸に
沿って北上しカリブ海を調査しパナマ運河を通り、太平洋を渡って一旦日本に
帰って電池を交換した後再度出航し、南太平洋のトンガ海溝の調査を行い、
2013年の11月に帰港する予定のようです。
電池の交換というのがいまいちよくわかりませんが、当然のことながら
日本に帰るまでの間でも各地の港で物資や燃料などを調達しながら
航行すると思いますが、日本でしか手に入れられない充電池などが
あるのでしょう。
今回の航海に要する費用は約19億円とのことですが、それによって
得られる調査研究成果からしたら安いものなのかもしれません。
この夢のある航海が成功することを心から願います。