蜂蜜が甘いことは誰でも知っています。
しかし、なぜ蜂蜜が甘いのかを知っている人はそれほどいません。
蜂蜜は御存じの通り、ミツバチが集めた花の蜜で出来ています。
そのため、多くの人が花の蜜が甘いと勘違いしますが、
花の蜜というのはそんなに甘くはありません。
実際、花の蜜には糖分は1割ほどしか含まれておらず、
ほとんどは水分です。
では、なぜ蜂蜜が甘いのかというと、それはミツバチが
花の蜜を集める工程の中にあります。
ミツバチは花の蜜を吸った後、体の中にある蜜袋と
いわれる袋の中に溜めます。
蜜袋に入った花の蜜は、ミツバチの消化液の成分である
インベルターゼという酵素によって、ブドウ糖や果糖に
分解されることで、糖度が増していきます。
ただ、これだけではまだ、蜂蜜の甘さは完成していません。
蜜袋に溜められた花の蜜はミツバチの巣に運ばれて、
部屋の中へと保存されます。
巣の中はミツバチで溢れているため、巣の中の温度は高く
なっています。すると、部屋の中に入れられた花の蜜から水分が
少しずつ蒸発し、時間とともに凝縮されて、糖度の高い蜂蜜が出来上がります。
ところで、蜂蜜には天然のものと、加工されたものの2つがあります。
天然蜂蜜は、蜂の巣から取った蜂蜜をろ過しただけのものです。
一方、加工蜂蜜は、天然蜂蜜に加熱処理などを施したもので、
においや色が消えるだけではなく、ビタミンやミネラルなどの
栄養素まで消えてしまっています。
健康と美容のために摂るなら、天然の蜂蜜でなければ意味がありません。