通常リサイクルはゴミを増やさない目的として行われるため、
営利目的としては合わないビジネススタイルだと言えます。
紙を例に考えてみます。通常紙は新聞紙や古紙などを用いて、
全く新しい紙へと再資源化します。昔は紙の繊維などが同じであり、
またサイズも似ていたことから似た方法でのリサイクルが容易でした。
しかし、経営というのは差別化を起こして利益を上げるスタイルがある為、
紙においても、繊維や材質、また付着塗料などにより従来の方法では
通じなくなる事があり、現在ではリサイクルによる利益回収が
困難となっています。
これは紙だけでなく、ビンにおいても、サイズや材質などの違いにより
リサイクルが困難となり、再資源化をビジネスとして行う企業は、
常に時代の変化に対応できないデメリットを抱えているのです。
また製品化された商品においても問題があります。通常リサイクルされた
製品とは質が従来のモノより劣っています。
故に紙の例で言うのであれば、初めは新聞の古紙は新聞紙やOA用紙へと
変わりますが、次第に繊維が短くなり、品質の劣化により段ボールや
ミックス古紙など質の悪い形へと変わっていきます。
故に長期化すれば、劣化製品での経営競争を行わなければならなくなり、
不利に立たされるのです。
リサイクルビジネスはゴミがなければ成り立たないビジネスなので、
常に経営のスタイルに依存する形になっています。
このことから時代変化に常に対応しなければならず、
そして劣化した製品で利益を得る形にしなければ
ゴミ問題は解決しないジレンマを抱えています。