紙おむつの需要は、今や乳幼児より成人に多くあるようで、
今年は大人用の紙おむつが子供用の生産を上回る勢いなのだそうです。
少子高齢化がますます深刻化するのに伴い、大人用紙おむつは
ドラッグストア等の棚を見ても、用途に応じて様々な形態のものが多くあります。
ベッドに寝たきりの方には、一般的にテープ式の紙おむつが使用されています。
少量の排泄物なら交換してもスムーズで経済的ということもあり、
医療・介護現場では、加えてコンパクトな尿パッドも重ねて使用しています。
自分でトイレに行ける方でも、外出先などで起こる(心配する)「尿もれ」対策には、
下着にあてて使用する尿パッドやパンツ型の着用タイプがよく利用されています。
女性だけに起こり、中高年の女性に多くみられるのは「腹圧性尿失禁」です。
尿道の短さや尿道括約筋の発達の弱さなど、男女の身体の構造の違いが
原因にありますが、尿道括約筋は出産や加齢でますますゆるみやすくなります。
字のごとく、「お腹に力が入ったとき」に尿もれがしてしまうので、
急な咳き込みやくしゃみ、大笑いをしたときなど、突発的な瞬間によく起こります。
重たいもの持ち上げたり、階段を踏み込んで昇降したときにも起こりますが、
毎日ではなく一過性のものであれば、さほど気にもならず、日常生活に支障はありません。
ですが、症状が悪化してくると、失禁回数や量も増え、反射的に起こるだけでなく
「歩いただけ」でも尿もれを引き起こしてくることもあります。
そうなると、普段の行動を控えたり、気を張ったり遣ったりと、
メンタル的にもかなり落ち込み、日常・社会生活に大きく影響がでるようになります。
「おむつの着用」というと、いまだ抵抗感とマイナスのイメージが
ありますが、この「選り取りみどりのおむつ達」を愛用しながら、
元気にアクティブに、これからの長いシニアライフを楽しんで頂きたいと思っています。