昨年、IPS細胞においてノーベル賞を受賞した山中教授は
今後IPS細胞の実用化に向け力を入れていくことを表明しています。
しかし、IPS細胞を実用化する上で今、日本の科学者に対する
姿勢の問題が浮き彫りになりました。
通常、日本は島国である為、資源による量ではなく、質によって
勝負しなければならない立場になっています。
その為にも技術的な開発をより一層力を入れていくべきなのですが、
日本に現在敷かれている科学者への優遇はあまり良くなり形になっています。
山中教授によれば、実際にはIPS細胞の論文は書きたくなかったと
言っています。理由は論文を書かば、世界各国にその良さを
伝える事となり、ライバルが増え、自分の成果にならない可能性が
出てくるからです。
しかし、日本では論文の内容によって研究予算が決まる為、
良い研究結果を出す為にも世の中に伝える姿勢を出さなければ
ならない形になっています。
故に良いモノを作れば作るほど、ライバルが力を入れ、
結果自分の成果へとつながらない可能性が高くなる悪循環を
日本は抱えているのです。
山中教授はこの良い論文を発表し、事業としての成果を海外企業に
取られない為にも良い技術を実用化までに持っていき、
規制当局と早期から交渉することが出来る知財の専門家を
大学が抱えられるようにするべきだと言っています。
これを実現するためにも、日本の大学にプロのサポートスタッフを
雇用する枠組みを作り、企業の待遇と対抗する事が出来る待遇を
作る事を目指していくべきだと指摘しています。