県外の方と話す機会によく話題に登るのが、豪雪地帯の
雪の話ですが、よく相手からこう言われることがあります。
「雪のあまり降らない地域に住んでいると、雪の降る地域の
除雪はもうちょっとどうにかならないのか?と思う。」
おそらく、雪の降らない地域の方で同じように感じる方は多いと思います。
しかし、豪雪地帯に住んでいる人間として言わせて頂きます。
どうにもなりません。
私が思うに、あまり雪との接点がない人たちには除雪の大変さと
いうのはなかなか伝わらないのではないのかと思います。
そこで、今回は山間部での除雪方法について、簡単にお伝えしようと思います。
まず、雪についてです。
関東圏に住んでおられるような方には、雪とはふわふわと
降ってくるものだと思われるかもしれませんが、豪雪地帯では
降ってくる雪の結晶の塊の大きさが違います。
そしてなにより量が違います。
1日で50cm以上積もることも少なくありませんが、そんなに
積もった雪は重くて簡単に動かせるものではありません。
凍った水なのですから、同じ体積の水を持ち上げてみてください。
重さがイメージできるでしょう。
次に、温度の問題があります。
よく、「水をかけて除雪すればいいのではないか?」といわれることがあります。
実際、地下水で除雪を行なっているところもありますが、絶対的に量が足りません。
用水路や川の水はありますが、凍っていないだけで0度近い水ですから、
そんなものをかけても雪は溶けません。
つまり、今現在雪国の人たちがやっているように
「地道にスコップやダンプで脇にどけたり、積み重ねたりするしかない」と
いうことになります。
暖かい地域の方にはなかなか伝わらない除雪の苦労、
わかっていただけたでしょうか?