社会

科学者を一番働かせるには

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科学者をどのように働かせれば一番効率が良いのかという議論は、
実は20世紀の前半に既に大体の結論が出ています。

それは「放っておくこと」です。ノーベル物理学賞を受賞した
朝永振一郎の戦前の理化学研究所の雰囲気が、その著書
「科学者の自由な楽園」の中で触れられています。

後進の育成以外に必要な業務は少なく、他分野の人間との交流も盛んで、
実験を使用と思ったらすぐに始められることが多い。

このような例があげられています。実は同じ時期に西洋でも似た様な
ことがありました。
それはフォン・ブラウンらがナチスドイツ時代に作ったV2ロケットです。
軍の主導で作られたV1、V3計画に対して、科学者が自由な裁量を
与えられて作ったV2は軍事的に注目を浴び、現代にも生きている
ロケットの基礎となりました。

フォン・ブラウンは後に米国に渡り、そこでサターンVロケットを
作り人類を月に送り込むことになります。このロケット学とも言うべき
基礎が作られた場所は、実はドイツのある田舎町でした。
研究に集中できるようにとそこに送り込まれた研究チームは、
釣りや山登りをしながら自分の分野以外の人達と交流を深め、
人材を集め、ロケットの基礎を作り出したのです。

一方米国では原爆開発が進んでいましたが、そこでは軟禁に近い状態で
研究が進められていました。ところがこれでは息が詰まってしまうとした
科学者達は組合を作り、新聞を発行してムードをやわらげ、
後には米国政府から自由な外出や交流が認められるようになりました。

これを引き継いで現代のCERNやその他の一流の科学者が集まる場所では、
月に一度はパーティーが開かれ、他分野との交流を奨励し、
ジョークに溢れた明るい自由な雰囲気を作り出しているのです。

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