今回は発達障害の一つ、自閉症とアスペルガー症候群についてお話ししたいと思います。
アスペルガー症候群は、自閉症スペクトラムの中の一群と
して位置づけられています。自閉症について簡単にお話ししますと、
脳の先天的な機能障害で、社会性の障害・コミュニケーション障害・
イマジネーション障害の三つの特徴を併せ持っています。
社会のルールについて理解できなかったり、独特の考えを持つ、
人とのコミュニケーションの仕方が独特、言語に遅れが出たり、
他人の模倣や言語以外の表情などから意図を読み取ることが苦手だったり、
先のことや段取りを予測するのが苦手なので、規則的なことにこだわりを持ったり
、見通しが立たないことには耐えられなくなったりということが、主な特徴です。
健常者と自閉症の間に明確な境はなく、人それぞれ度合いに強い弱いがあり、
これが自閉症スペクトラムという考え方です。
さて、アスペルガー症候群ですが、この中で言語発達に遅れがないものと
されています。ですから、会話が全くできないということはありません。
言語が操れるので、知能もある程度高いと言えます。
ですが、社会性の障害やイマジネーション障害はあるので、会話の意図を
汲み取れずに勘違いをしたり、受け答えが機械的だったり、自分の興味の
あることを一方的にしゃべったりということもあります。
身近な方に、そう感じる方がいらっしゃいませんか。「変わり者」と
思われているかもしれませんね。
でも、100〜200人に1人くらいはいるのでは言われています。
5万人収容の野球場だと、1000人くらいいる計算です。
軽度発達障害まで含むと、6.3%の割合と言われています。
スティーブン・スピルバーグなど、アスペルガーであることを公表している
有名人もいます。
障害と言うより、少数派の文化を持った人達と言われることもあります。
彼らに分かりやすく、穏やかに根気強く接するのが支援のコツです。
少数派の文化を生かし、多種多様な考え方が社会に根付くといいですね。