消費税増税が現実味を帯びる中、日本新聞協会が新聞・書籍・雑誌には
軽減税率を適用すべきとの声明を発表した、という記事がありました。
軽減税率を適用すべきとの根拠として、知識への課税強化は国の力を
衰退させる恐れがあること、欧州などでは一般に活字媒体には
課税しないという共通認識があること、などを挙げているようです。
欧州について述べていましたが、付加価値税(消費税にあたる)の
標準税率が2桁を超える欧州では、新聞に対する税率は
英国、ベルギー、デンマーク、ノルウェーは税率ゼロであり、
フランス2.1%、スペイン・イタリア4%、ドイツ7%など、
主要国では1桁に抑えられているといいます。
また新聞協会が2012年11月に実施した調査でも、8割を超える
国民が軽減税率の導入を求めており、そのうち4分の3が新聞や
書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいるということでした。
新聞と書籍とひとくくりにしていますが、どうも書籍や雑誌が
メインの対象のような気がしないでもないですが。
今後は新聞だけでなく様々な業界が軽減税率の適用を求めて
陳情合戦を行うであろうことが容易に想像されます。
新聞に関しては、消費税増税法案の是非が論議になっていた際に、
新聞各紙はほとんどが社説で消費税増税推進論を展開しており、
一部には新聞は軽減税率の対象となることが確定的なため、
新聞は消費税増税に面と向かって異を唱えることはしないのだ、
というような説も見受けました。
事の真偽は不明ですが、軽減税率が様々な利害関係を
はらむものであることだけは間違いないようです。
一方で自動車や住宅については減税を行うような話もあり、
どんどん消費税の取り分が減少しているようで気になります。