地球を取り巻く磁場の影響と地球の寒冷化との関連性についての
記事がありました。
神戸大学の研究チームによる研究結果により判明したそうで、
花粉の化石によりその時代の気温の状況がわかりそれと
地磁気との関連性を調べることで、今回の発見につながったとのことです。
地球は大きな磁石のようなものであり、その磁場は地磁気と呼ばれます。
この地磁気が宇宙から無数に地球に向かって飛んでくる宇宙線から
地上の生物を守る役割を果たしています。
しかしまれにこの磁場のN極とS極が逆転することにより、
地磁気が弱まる時期が今までも定期的にあったようです。
宇宙線は大気中の分子と衝突することで雲を作り、それが地球上の気
温を低下させると考えられていますが、磁場の逆転による宇宙線の増加と
気候の寒冷化が関連付けられたのは初めてとのことです。
地磁気においてN極とS極が逆転するという現象が何故起きるのかと
いうそもそもの疑問もありますが、地球の磁場の強さと宇宙線が関連し、
それがさらに地球の気候にも影響を与えている可能性があるというのは、
中々壮大な話で何かロマンのようなものも感じてしまいます。
具体的にこの関連性がわかってきたのは、地磁気が弱まっていた時期の
地層の花粉の化石から気温の変化がわかり、一方で地層に記録された
地磁気の強さから宇宙線の強さが推測され、それらを付き合わせると
ちょうど地磁気が弱い(宇宙線が強い)時期と気候が寒冷化した
時期が一致したそうです。
ただこれは地球規模でみた話であり、この記事にのっていた例も
78万年前と107万年前というのをあげてたように、
今の地球(日本)の寒冷化とはレベルの違う話だと思います。