自炊代行訴訟で業者が作家に謝罪したという
記事があがっていました。
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紙の本を裁断・スキャンしてパソコンなどに取り込み、電子書籍化する「自炊」を代行するのは違法だとして、浅田次郎氏ら7人の作家と漫画家が7業者に差し止めと損害賠償を求めた訴訟で、3業者分の第1回口頭弁論が21日、東京地裁であり、うち2業者は争う姿勢を示した。
一方、東京都江戸川区の業者は請求を受け入れ、謝罪すると表明。今月10日にホームページを閉鎖して代行を中止しているとし、7人に計147万円を賠償する考えを明らかにした。
「自炊」代行訴訟、1業者が作家ら7人に謝罪 東京地裁
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130121-00000030-asahi-soci
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そもそも自炊って違法だったんでしたっけ?
とふと思いました。
自炊という言い方をしていますけど、自分で本のコピーを取って
データ化するということ。私的利用としてコピーする分には
問題ないはずです。
ということで調べてみると
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個人が自分で利用するために「自炊」する行為は、現時点では著作権法上の問題はないとされている。しかし、自炊増加に伴い登場した新業態の「スキャン代行ビジネス」については、著作権との関連で法律的な議論が発生している。
代行したかどうかとは無関係だが、スキャンされたデータはコピーが容易で劣化せず、またインターネットに違法アップロードされる危険があるとして、出版業界には電子書籍化行為のビジネスへの影響を懸念する意見がある。出版業者や作家の一部は、業務として書籍を電子化し、依頼者へデータを譲渡するスキャン代行行為は「複製権」を侵害する行為であり、違法である可能性があると主張している。
wikipediaより
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ということで、やはり私的利用は問題なく、業者側が
業として複製していることから複製権を侵害しているというところなのだと
考えます。
ただ、それをいうとコピー機も業として行って
複製させています。
違法アップロードされる危険があるからといっても
違法アップロードしないで個人のPCでとどめておくために
電子化しているのかもしれません。
そう考えるとこれは違法とはいえないようにも
思えてしまいます。
ただ、違法行為を助長することは間違いないでしょうね。
違法行為に使うかどうかを確認することはできても、
その後実際に使ったかどうかを追うことは難しいです。
pdf化したデータに通し番号等を入れておけばクリアできるかも
しれません。消そうと思えば消せますが手間隙を考えたとき
割にあわない違法行為になるでしょう。
ただ、いずれにせ作家や出版社から見て面白くない行為であるため
力関係からもビジネスとして成立しなかったというところなのでしょう。