日本の地熱発電系の技術は世界の地熱発電施設の7割が使用されています。
しかし、日本においては地熱発電の開発は世界に比べ、劣っています。
温泉大国であるアイスランドは地熱発電を用いて、経済を支えています。
例えば、地熱発電は主に地熱の蒸気が必要である為、熱水は捨てられる形に
なっています。その熱をブルーラグーンという温泉施設へと運ばれ、
世界最大の温泉として観光名所として外国人を呼んでおり、また地熱を
道路下に運び、凍りつかないようにしたり、温室栽培で寒冷地帯でも
野菜が栽培できるようにしています。
このように地熱発電は様々な分野に恩恵を与える為、火山大国日本においても、
同じように活用することが可能なのです。
更に地熱発電は製作段階における二酸化炭素の発生量が風車や太陽光パネルと
比べ低く、長期的に見れば一番クリーンな新エネルギーになります。
また地下の熱は永久に続き、地水を循環して使うため、原子力並に安定した
電力発電になっているのです。
これ程の性能がありながら、日本に17か所しかなく、かつ電力量は
54万キロワットと原子力の半分程度の電力しか作られてなく、
資源のほとんどが使われていない状態になっています。
その大きな理由は2つあります。1つは日本では2012年の3月まで国立公園・
国定公園内での開発が禁止されており、地熱資源の8割が国立・国定として
指定されていたのが理由です。
2つ目は環境に対する影響です。もし地熱発電が設置された場合、
地下水を利用することで例え場所や深さが違っても、断層による繋がりから
他の温泉旅館の温泉水が枯渇する可能性があり、日本では前例はありませんが、
フィリピンやニュージーランドでは起こったことがあります。
この問題に対し、現在は震災の影響に伴い、国立・国定公園でも開発が
進められるよう規制が緩和され、また現在より更に深く掘れば、
東京でも地熱発電が行える事が可能になる技術が開発が進んでいます。
課題が多い開発ではありますが、循環的社会形成を行うためにも、地
熱発電のようなモノは社会的に必要になっており、今後の日本を復興させる為にも
地熱発電は是非多く採用されたいと思っています。