私は以前、都内のある居酒屋で働いていました。
居酒屋で働くのはあまり好きではありませんでした。
何しろ、酔っ払いの客に応対せねばならず、酔客というのは
いったいどんなことを言い出すのか分からないからです。
実際酔った客に、水をかけられたりしたこともありますし。
酔っ払い客の吐いた吐瀉物を掃除したことなんかもあります。
こんなところで働くのは本当はイヤだったのですが、
そこの居酒屋は親戚が経営していたので、なかなかイヤだと
言い出しにくい雰囲気があったのです。
居酒屋はその一件だけかといえばそうぜはなかったのです。
私の店の近辺には他の居酒屋が二件ほどあったのです。
競争相手と言うことで、各店舗とも安売り合戦や、様々なサービスの
拡充をして、他の店の客をこちらに引き込もうと必死なことをしてました。
私も、店員のひとりとして、いろんなアイデアを出しました。
大食い競争のようイベントなどを発案もしましたし、
或いは、メニューの拡充も申し出ました。
しかし大食い競争は、のどに詰めて倒れた人がいたために一度だけで、
中止になりましたし、メニューの拡充は、全てのメニューを覚えるのが難しく、
注文がきてから作り方を調べるというようなことになってしまいましたので、
すぐに、メニューはもとの数に戻りました。
様々な、努力をしましたが、途中で私はそこの店をやめてしまったので、
この競争がどんな結末になったのか分からないのです。
一体どうなったのか気になるところです。